1. 鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)
鎌倉観光の中心とも言える名所。源頼朝が創建した鎌倉の総鎮守で、初詣や祭礼では毎年多くの人が訪れます。朱色の社殿と長い参道、そして境内からの眺めは圧巻。春は桜、秋は紅葉の名所としても人気です。神奈川県鎌倉市にある鶴岡八幡宮は、源頼朝によって整備され、鎌倉幕府の精神的な中核を担った神社です。鎌倉のシンボルとも言える存在で、全国から参拝者が絶えない人気の観光地・パワースポットでもあります。
- 正式名称:鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)
- 御祭神:応神天皇(おうじんてんのう)・比売神(ひめがみ)・神功皇后(じんぐうこうごう)
- 創建:1063年(源頼義が創建)
- 現在の社殿の建立:1828年(江戸時代・徳川家斉)
歴史的背景
源氏と八幡信仰
鶴岡八幡宮のルーツは、1063年に源頼義が**石清水八幡宮(京都)**から八幡神を勧請し、由比郷に「元八幡(元鶴岡八幡宮)」を創建したのが始まり。その後、源頼朝が鎌倉幕府を開いた際、鎌倉の中心に現在の鶴岡八幡宮を遷座しました。頼朝はここを政治の拠点とするとともに、精神的支柱・守護神として深く信仰し、武家社会における八幡神信仰を定着させたのです。
鶴岡八幡宮の変遷と事件
- 1180年:源頼朝が現在の場所に遷座
- 1199年:頼朝死去後も鎌倉幕府の中心として機能
- 1219年:源実朝が鶴岡八幡宮の石段で甥の公暁に暗殺される
- 1333年:鎌倉幕府滅亡(新田義貞の鎌倉攻め)
- その後も:室町、江戸時代を通して再建・保護され続ける
境内の見どころ

1. 大石段と本宮(上宮)
本宮へ続く大石段(61段)は有名で、源実朝暗殺の舞台ともなった場所。上りきると壮麗な本宮(御社殿)があり、ここから鎌倉の街を見渡すことができます。
2. 舞殿(下拝殿)
源頼朝の妻・北条政子が寄進したとされる舞殿では、神事や舞楽が行われることも。現在の建物は昭和に再建されたものですが、格式ある美しい造りです。
3. 源平池と旗上弁財天社
境内にある「源平池」は、源氏と平家を象徴する2つの池からなっており、蓮が咲くことで有名。池の中島にある「旗上弁財天社」は芸能や勝負運アップのご利益があるとされています。
4. 若宮大路
源頼朝が整備した、由比ヶ浜から続く表参道。道の中央にある**段葛(だんかずら)**は女性や子どもの安産祈願の道としても知られています。
年間行事と祭事
● 初詣(1月)
関東でもトップクラスの参拝者数。例年約250万人が訪れる人気の初詣スポット。
● 例大祭(9月)
毎年9月に行われる最大のお祭り。流鏑馬(やぶさめ)や神幸祭など、伝統的な行事が盛りだくさんです。
● 流鏑馬神事(春・秋)
雑学・豆知識
🏹 源実朝の辞世の句
実朝が暗殺される直前に詠んだとされる句:
「大海の磯もとどろに寄する波 割れて砕けて裂けて散るかも」
…若き将軍の儚さがにじむ名句です。
🌸 実は「鶴」はいない?
「鶴岡」の“鶴”という名から「鶴がいる」と思われがちですが、実際に鶴が由来になった記録はなく、諸説あります。一説には「鶴が舞い降りた霊地」という伝説も。
🛡 北条氏の氏神としても有名
鎌倉幕府を支えた北条氏も鶴岡八幡宮を厚く保護。北条政子が大河ドラマなどでも有名ですが、彼女も信仰を深めました。
🌸 桜の名所でもある
段葛の桜並木や源平池周辺の桜は、春になると圧巻の美しさ。鎌倉でも有数の花見スポットです。
馬に乗った射手が矢を放つ姿は圧巻。鎌倉武士の伝統を現代に伝える貴重な行事です。
アクセス
- 住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
- アクセス:JR横須賀線「鎌倉駅」東口から徒歩10分程度
- 拝観時間:通常は6:00~21:00(時期により変動あり)
- 料金:境内は無料(一部宝物殿は有料)
おみくじ・御朱印・お守り情報
- おみくじ:縁起の良い内容が多めとの噂
- 御朱印:本宮の御朱印のほか、旗上弁財天社の御朱印も人気
- お守り:勝守、交通安全守、学業成就守など多数あり
まとめ
鶴岡八幡宮は、単なる観光地ではなく、日本の中世史・宗教・文化が交差する重厚なスポットです。源頼朝と鎌倉幕府の遺構を感じられるほか、四季折々の自然美、祭事、歴史的事件の舞台など、何度訪れても発見があります。
鎌倉を訪れたら、ぜひゆっくりと時間をかけて参拝してみてください。
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